「台湾で国際展示会を見学したい2021年度版」

展示会

台湾では2021年6月の現在、新型コロナ肺炎警戒レベル3級が発令され、規模の大小に関わらず全てのイベントは中止もしくは延期になっています。毎年5月から6月にかけて開催される、アジア最大のコンピュータの展示会「COMPUTEX TAIPEI」も、残念ながら今年はオンサイト展示が中止になりました。台湾は、国の規模の割には、国際展示会が頻繁に開催されています。警戒レベルが解除されて安全が確保されるようになれば、また多くの展示会が活発に開催されるようになるでしょう。それまでに例年開催される興味深いイベントをおさらいして見学の下準備をしておきましょう。

展示会の予定を知りたい。

台湾の国際展示会は、主に3つの団体(中華民國對外貿易發展協會TAITRA、展昭國際企業Chan Chao Exhibition Hall、上聯國際展覽有限公司TopLink)により主催されています。各団体でそれぞれ展示会に特徴があります。下に順番に説明いたします。

【中華民國對外貿易發展協會TAITRA
https://www.taitra.org.tw

上記ページ内の「台灣國際專業展」をクリックすると「TAITRA」が主催している展示会の日程が確認できます。TAITRAでは、COMPUTEX TAIPEIをはじめとする、台湾政府が推進している先進的産業に関する展示会が多いです。他にも車の部品展示会「TAIPEI AMPA」など、有名な展示会が多いことが特徴です。

なお、台湾の主産業である半導体の展示会「SEMICON Taiwan」だけは、TAITRAではなく國際半導體產業協會(SEMIにより主催されています。

SEMICON TAIWAN2020

【展昭國際企業Chan Chao Exhibition Hall】
https://www.chanchao.com.tw
展昭國際企業は、珈琲やお酒、ペット関連など、一般ユーザーが参加できる展示即売会や、バイオや物流などのビジネス関連の展示会も主催している大手イベント業者です。ウェブサイトのトップページに開催予定の展示会が列記されており、知りたい情報がすぐに分ります。会員登録しておくと無料入場券を入手することも出来ます。

 

【上聯國際展覽有限公司TOPLINK】
https://www.top-link.com.tw

TopLinkこと上聯國際展覽は、展示即売会をメインに国際展覧会を主催しています。ペットショー、美容店、観光展や結婚展など、開催するほぼ全てのイベントで、一般ユーザーに物販を行っています。上述したウェブサイトのトップページに開催予定の展示会が示されています。会員登録しておくと無料入場券を入手することも出来ます。

日本から見学に来られる方には、JETROの「世界の見本市・展示会情報(J-messe)」がお勧めです。

www.jetro.go.jp

世界の見本市・展示会情報(J-messe)

*J-messeは、日本貿易振興機構(JETRO)のサイト内にある展示会情報のデーターベースです。世界中の見本市・展示会情報を掲載しており、業種や開催地で検索することもできます。

展示会の会場はどこ?

台北では、多くの国際展示会が、台北東部の「南港展覽館」や、超高層101ビルの隣にある「台北世貿一館」で開催されます。どちらも交通の便が良く、台湾新幹線やMRTの駅と直接繋がっています。また、時々、「花博公園」で開催されるイベントもあります。こちらにもMRTで行けます。

台中でしたら「台中國際展覽館」です。台湾鉄道の新烏日駅から歩いて5分ほどです。

高雄は「高雄展覽館」と「高雄巨蛋(K-ARENA)」。私はまだ訪れたことはないのですが、どちらもMRTの駅に近くて便利だそうです。

南港展覧館2館

入場するために必要な物

どの展示会も入場には入場券が必要です。主催者のホームページを良く調べると、開催前日までに無料の招待入場券を配布していることが多いです。ビジネスの展示会では、開催日当日でも無料の場合があります。それ以外も、当日会場にチケット売り場があるので、チケットを購入して入れます。

ビジネスの展示会では、所属名刺の提出を求められる場合があります。必要な場合には、ホームページに記載されています。大規模国際展示会の「COMPUTEX TAIPEI」では2枚用意するように書かれていました。
2020
年より、身分証明書の提示を求められることが多くなりました。防疫対策で入場者を管理することが目的のようでした。台湾人は国民身分証、外国人は居留証、旅行者はパスポートを提示します。

日本から視察に行くには。

日本から台湾で開催される国際展示会を視察する場合には、まずTAITRAの東京事務所(https://tokyo.taiwantrade.com/)のホームページをチェックしましょう。
TAITRA主催の展示会は、東京事務所のサイトから事前登録が可能です。また、日本から参加ということで、ホテル代が安くなったり、一般来場者とは別に入場できたりと、特典が用意されていることもあります。

COMPUTEX TAIPEI展示会のゆくえ。

やはり、台北の国際展示会といえば「COMPUTEX TAIPEI」でしょうか。私が、南港展覽館で初めて観た展示会は「COMPUTEX TAIPEI 2014」でした。その時の展示品のメインは、コンピュータのパーツ類でした。オーバークロックコンテストは、多くの人々の注目を集めていました。また、当時は中国からの出展も多く、中国企業ばかり集めた大きなエリアがありました。世界各国からの来場者で会場は満員でした。しかし、COMPUTEXは年々と入場者が減り、2017ころからPCパーツよりもInnoVEXというスタートアップ起業ばかりを集めたエリアが人気になってきました。オーバークロックコンテストもeゲーム大会に人気が移りつつあります。コンピュータ業界の時代の変遷は早いものです。国際展示会を見ているとそれを肌で感じることが出来ます。PCパーツのために世界から商談や視察に訪れていた来場者は、中国上海の「モバイルワールドコングレスMWC上海」に移ったようです。開催時期も、「COMPUTEX TAIPEI」の1か月後で、テーマを「モバイル」と限定しているにもかかわらず、出展社も開催規模も「COMPUTEX TAIPEI」を上回っています。新型コロナ肺炎の影響で昨年に続き、「COMPUTEX TAIPEI 2021」の会場での開催は中止になりました。台湾の国際展示会は国の産業をリードするための見本市です。ここが正念場なのでしょう。

まとめ

いかがでしたか。国際展示会を見に行きたくなりましたか?事前準備をしっかりしておけばスムーズに入場できます。新製品をチェックしたり、台湾独自の製品を購入したり、仕事でも趣味でも展示会は楽しいイベントです。この目的のためだけにでも、日本からわざわざ台湾に訪れる価値が充分にあると言えます。COMPUTEXのことを多く書きましたが、私のもう一つのお勧めは、ベジタリアン向けの食材を展示販売している「素食展」です。もちろん非ベジタリアンの方にも美味しくいただけます。早く日常に戻り、試飲、試食満載の「素食展」が開催されて欲しいと思います。単に食いしん坊なだけなのかもですけど。

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