静まり返る大都会、防疫警戒発令下の台北市公園

台湾情報

台湾では防疫警戒レベル3が発令され、規模に依らずイベントは全て中止、娯楽施設はもちろん休業中です。台北市内の公園は閉鎖こそされていませんが、ステイホームを推奨されるこの期間、長時間の滞在が許されていません。休日ともなれば散策やジョギングする人で溢れる憩いの公園が、今では閑散と静まり返っていました。賑わうはずの端午節に、台北駅近くの中央公園3か所を訪問したレポートです。



防疫警戒レベル3とは

2021年6月18日現在、台湾全土で防疫警戒レベル3が発令されています。このレベル3は、感染クラスターが3件以上発生、感染源不明の新規感染者が10名以上という2つの条件で発令されます。
政府からの要請も警戒レベル2からさらに厳しくなり、マスクの着用やソーシャルディスタンスに加えて、レストラン内や戸外での飲食禁止、室内での5人以上の集まり禁止です。市民は生活も仕事も厳しく制限され、休日のレジャーも楽しむことが出来なくなりました。

台湾政府からは、ステイホームが推奨されています。まだロックダウンではありませんが、街には人がまばらで半ロックダウンのような状態です。気分が滅入ってしまいます。運動不足の解消や気分転換に、手軽に行ける公園を紹介します。

華山大草原(中央藝文公園)

華山大草原こと中央藝文公園は、中正区のオシャレな再開発エリア「華山1914文化創意園区」に隣接しています。蓮畑の池、遊具、芝生の広場と子供から大人まで楽しめる施設が備えられています。

週末にはファーマーズマーケットが開かれる「希望広場」やドッグランなどもあり、防疫警戒レベル3が発令される前の週末は、まだ買い物客や広いピクニックをする人たちで混雑していました。しかし、警戒レベル3が発動中の現在は、公園内を散策する人や犬を散歩させる人を時々見かけるだけです。誰もいない市場には、野犬が集まり剣呑な雰囲気になっていました。恐ろしいです。

梅雨休みの台北市では、日中の最高気温が35℃まで上がるため、マスク着用での運動は危険です。ジョギングをする人は朝か夕方に見かけます。休憩のためのあずまやや遊具設備も全て使用禁止のテープが貼られていました。子供は、かわいそうですが遊ぶことはできません。

林森公園

林森公園は、台北市中山区を代表する公園です。中山の繁華街やオフィス街が近く、平時には休日平日問わず多くの人で賑わうはずの大公園です。今の時期は、信じられないほどの静寂でした。どうしても出勤しないといけない方々でしょうか、園内でお弁当を食べる方がほんの少しだけ見られました。

林森公園のシンボルと言えば、「岳武穆王」の銅像です。中国南宋の武将で、日本では岳飛(がくひ)と呼ばれていたそうです。中華圏では、関羽と並んで祀られていることが多いそうです。林森公園の銅像は、高さが3mほどもあります。馬に乗って剣を振り上げているポーズが凛々しく、中華圏の銅像でありながら現代的な美しさを感じました。台座もまた立派で、彫りこんである文字も一見の価値があります。普段は多くの人で賑わうこの場所に1人もいない情景は初めてでした。岳飛様にも、少し休んでいただけるのかもしれません。

また、林森公園には、日本統治時代の第7代台湾総督であった「明石元ニ郎」の墓とそれを祀る鳥居があります。司馬遼太郎の小説「坂の上の雲」で有名な明石元ニ郎は日本でもファンの多い歴史人物で、訪れる観光客もよく見られました。私の知人も「ぜひこの鳥居をお参りしたい、台湾に行けないのがもどかしい」と言っております。今しばらくの辛抱、今回は私が代わりに拝んでおきました。

康樂公園

康樂公園は、林森公園の向い側にあります。同じ台北市中山区です。様々な草木が植えられ野鳥が多いのが特徴です。座れる場所もたくさんあり、休んでいる人も少し多めに見られました。木々が多いためか、他の2か所の公園より涼しく感じられますが、その分、虫が多いので散策する時は、虫よけスプレーが必須です。

公園中央に個性的なモニュメントがあり目を楽しませてくれます。今の時期、公園内に人が少ないせいか、さまざまな野鳥が見られました。私はここで、南国の野鳥「ミドリガラスモドキ」を初めて見ました。「ジャワハッカ」や「ヒヨドリ」もおり、こんな街中でバードウォッチングできるなんて感動しました。今までこの公園は通り過ぎていたので、これからは、注意して鳥を探してみたいと思います。

まとめ

今回、防疫警戒レベル3が発令される台北市の公園の様子をレポートいたしました。自宅で出来るレジャーには限りがあります。テレビ、パソコン、スマホばかりでは、目が疲れてよけい辛くなりませんか。人の少ない公園は、喋らず一人で過ごせば大丈夫そうです。心も体もリラックスさせてはいかがでしょうか。警戒レベル3は、628日まで続きます。皆さん、後少し頑張りましょう。

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